哲学入門27 – コラム:「人間とは何か」という問い【無料】
人間を定義づけた途端に非人間を生み出してしまうジレンマに対して、どう向き合えばよいでしょうか。二項対立を退け、非人間化しようすとする意志や思考と戦うしかありません。
大事な何かをその手に取り戻す実験場。政治、宗教、生活、歴史、経済など各界の論客たちが思い思いの言葉を綴ります。
人間を定義づけた途端に非人間を生み出してしまうジレンマに対して、どう向き合えばよいでしょうか。二項対立を退け、非人間化しようすとする意志や思考と戦うしかありません。
「道は近きにあり、しかるにこれを遠きに求む」とは孟子の言葉です。古典を読む意義とは、どこにあるのでしょうか。一人の女学生のエピソードから考えてみました。
福澤は宗教に淡白で功利主義的理解という評価がありますが、福澤の宗教批判を腑分けすると、人間の自由と独立に欠かせないものという理解があります。丸山眞男に導かれながら福澤にとっての「宗教」を考えてみました。
自分の意味を求める内的空虚の苦しみとは人間にとって大きな意味をもつ経験として理解すべきだとフランクルは言う。『夜と霧』の著者による、人間の自己理解を深める飢えで示唆に富む一冊である。
「私は何を知り得るか/私は何をなすべきか/私は何を希望することが許されるか」に注目することでカント哲学の骨格を描いてみました。人間は自身の限界を理解することで初めて自由な存在になれるのではないでしょうか。
物語とは人が何かを理解する時の手助けになりますが、手助け以上の役割を担わされる時、それは認識や理解を妨げる足かせになってしまうのではないでしょうか。
安保法制を巡って国会前での抗議活動で注目を浴びたSEALDs。今回はその関連本を取り上げることで、民主主義への理解とこの国の歪みを考えてみたいと思います。
近代哲学の展開とは、人間の発見と、人間の限界の発見である。人間は自身が有限な存在であることを自覚しなければ、伸張できないのではないだろうか。
政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり抜いていく作業である--。政治に関わる人間の資質と覚悟を論じたヴェーバーの古典的名著は、決して色褪せることのない時代を不断に更新し続ける指針かも知れません。
日本で最初の良心的兵役拒否・矢部喜好は、隣国への敵愾心と憎悪心を煽る戦前日本の狭隘な軍国主義をキリスト者の立場から批判しましたが、これは、昔の話ではないかも知れません。