Lwp100 – 書評:井上順考編『21世紀の宗教研究 脳科学・進化生物学と宗教学の接点』平凡社、2014年。

「科学的」という評価が合理的な価値あるものと見なされるのが現代社会のデファクト・スタンダード。その対極に位置するのが宗教である。宗教には確かに「迷信」の側面が濃厚に存在する。忌諱する存在や事物に対する「呪い」などは、その …

Lwp97 – 宗教百話(14) 不安を解消する宗教 不安を煽る宗教

昨年(2018年)、ノーベル生理学・医学賞を受賞された医学者本庶佑さんの近著『生命科学の未来』(藤原書店)を興味深く読んでいます。本書は講演録をまとめた一冊で、なぜこの研究の道へ入ったのかや、がんと闘う抗体を作る発想に至 …

Lwp96 – 書評:テリー・イーグルトン(大橋洋一、小林久美子訳)『宗教とは何か』青土社、2010年。

「宗教は、言語に絶する悲惨を人事にもたらしてきた。宗教の大部分は、偏狭な信念や迷信や誇大妄想や抑圧的イデオロギーなどが織りなすおぞましい物語そのものだった。それゆえ合理主義とヒューマニズムに立脚する宗教批判者たちに、わた …

ウジケ訊8 – なぜ宗教を学ぶ必要があるのか。

【質問】 ハンドルネーム:HAL 9000 大学では科学を学び、現在システムエンジニアとして働く者です。氏家先生は、宗教を学ぶことを常々強調しておりますが、その理由はなぜでしょうか? 無宗教である人間も宗教(宗教学)を学 …