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哲学入門41 – コラム:人間が国家に奉仕して実行するすべてのことは、人間の本性に背いている=ニーチェ【無料】

哲学入門40 – :3.3 前史(10) ニーチェとニヒリズム(2)

前回の哲学入門本編では、ニーチェその2として、奴隷道徳やルサンチマンについて紹介した。自然界には道徳的な善悪が存在しないが、人間世界にはこうした価値観が存在するが何故なのか? 弱者は群れになって強者に立ち向かわない限り、敵わない。そこで腕力や金銭、権力と言った物理的優位ではなく、精神的な優位という概念を創作し、強者を悪と設定することにしてしまった。これをニーチェはルサンチマン(ressentiment)と呼ぶ。こうした弱者の畜群本能こそが道徳という捏造を生み出したと考えたのである。
キリスト教がこの原理を補完するが、ニーチェは、キリスト教の説く道徳を本来の価値を転倒させたものだから、奴隷道徳と呼んだのである。

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