哲学入門27 – コラム:「人間とは何か」という問い【無料】
人間を定義づけた途端に非人間を生み出してしまうジレンマに対して、どう向き合えばよいでしょうか。二項対立を退け、非人間化しようすとする意志や思考と戦うしかありません。
大事な何かをその手に取り戻す実験場。政治、宗教、生活、歴史、経済など各界の論客たちが思い思いの言葉を綴ります。
人間を定義づけた途端に非人間を生み出してしまうジレンマに対して、どう向き合えばよいでしょうか。二項対立を退け、非人間化しようすとする意志や思考と戦うしかありません。
「私は何を知り得るか/私は何をなすべきか/私は何を希望することが許されるか」に注目することでカント哲学の骨格を描いてみました。人間は自身の限界を理解することで初めて自由な存在になれるのではないでしょうか。
近代哲学の展開とは、人間の発見と、人間の限界の発見である。人間は自身が有限な存在であることを自覚しなければ、伸張できないのではないだろうか。
近代哲学の合理主義も経験主義も無限に万能な認識ではない。その限界を見定めて統合をめざすのがカントである。今回はカントの経験主義批判を取り上げ、統合の様子を見てみたい。