哲学入門26 – 第3章「哲学と民主主義」 3.3 前史(4) カントの哲学
「私は何を知り得るか/私は何をなすべきか/私は何を希望することが許されるか」に注目することでカント哲学の骨格を描いてみました。人間は自身の限界を理解することで初めて自由な存在になれるのではないでしょうか。
大事な何かをその手に取り戻す実験場。政治、宗教、生活、歴史、経済など各界の論客たちが思い思いの言葉を綴ります。
「私は何を知り得るか/私は何をなすべきか/私は何を希望することが許されるか」に注目することでカント哲学の骨格を描いてみました。人間は自身の限界を理解することで初めて自由な存在になれるのではないでしょうか。
近代哲学の合理主義も経験主義も無限に万能な認識ではない。その限界を見定めて統合をめざすのがカントである。今回はカントの経験主義批判を取り上げ、統合の様子を見てみたい。
西洋近代哲学は存在論から認識論への転回として始まった。その二大潮流が大陸合理論とイギリス経験論である。権威によらず理性と経験によって真理を探求するこの二つの試みはやがてカントによって統合される。