Lwp31 – 宗教百話(2) 宗教が国家へ忠誠を誓うことは、宗教の自殺行為である。
大逆事件の本質とは、近代天皇制国家のもつ、疑似宗教性への反発です。宗教者も加わりましたが、宗教が国家をご本尊のように持ち上げることには警戒的であるべきではないでしょうか。
大事な何かをその手に取り戻す実験場。政治、宗教、生活、歴史、経済など各界の論客たちが思い思いの言葉を綴ります。
放佚無慙に居直りを決め込むのでもなく、極端な「かくあるべし」の奴隷になるのでもない在り方は可能なのだろうか。本連載では、そのいくつかのオルタナティブを考えてみたい。表題は思想家ソローのエッセーに倣ったもので、「生き方の原則」とでも訳せばよいか。優しい甘言を退けながら、時評と書評でその材料を提供してみたい。
大逆事件の本質とは、近代天皇制国家のもつ、疑似宗教性への反発です。宗教者も加わりましたが、宗教が国家をご本尊のように持ち上げることには警戒的であるべきではないでしょうか。
危機は物量の増加と人手不足といった表層にあるのではなく、会社と顧客の共犯関係が生み出す「日本流おもてなし」に存在する。そして怖ろしいことにこの弊害は、日本社会のあらゆる側面に見いだされる。
文系学部を廃止して実学教育に力を入れろという大学教育改革論。実学の元祖・福澤諭吉がこのことを聞いたらどう思うでしょうか? 丸山眞男を導きの糸にしながら考えてみました。
子どもと直に接しながら、子どもにとって本当に必要なことについて考えたことのある人のお話を集めた本=編者・木村草太(憲法学者)。子どもの人権を守るために必要な論考は、大人の人権感覚を一新する試みになっている。
報道自由度ランキング67位の日本の現在とは、果たして文明化された状態なのでしょうか。啓蒙思想家・津田真道は、言論の自由を抑圧することが政治的不安定を招くと指摘しましたが、これは百年以上前の言葉です。
矢内原事件の構造とは、権力からのプレッシャーを軸に、右派国家主義者が踏み込んだ攻撃を行い、そのことで過剰なまでに遠慮してしまう大学というものだがこれは今も昔も変わらない。では80年後の日本はどうだろうか。
善良な市民として生きることは賞賛されるべき生き方です。しかし、その社会に対してひたすら従順であることと同義であるとすれば、問題が多いのではないでしょうか。「苦しい」という叫び声を抑圧する善良さは害悪と言えそうです。
今月のまとめ書評は、「動物」に焦点を当ててみました。動物の知性はあるのかどうか。それは人間のモノサシに依存しています。そして進化とは何でしょうか? 理解を深めるための3冊をご紹介します。
専門のキリスト教学・宗教学のコラムを始めました。最初は言葉の話題です。私たちに馴染み深い諺は実は聖書に由来しますが、その意義を考えてみようと思います。
高橋源一郎のオルタナティブを創造せんとする、人びとを繋ぐ「ことば」への復興という試みは、党派性を超えた、人間主義の探求であるのではないか。「ぼくたちは、ぼくたちの『民主主義』を自分で作らなきゃならない」。