Lwp78 – 書評:ロバート・イーグルストン(田尻芳樹、太田晋訳)『ホロコーストとポストモダン 歴史・文学・哲学はどう応答したか』みすず書房。

「アウシュヴィッツ以後、詩を書くことは野蛮である」とは思想家テオドール・アドルノの言葉である。アウシュヴィッツという前代未聞の惨事は、知性と効率性が交差した20世紀を象徴する出来事である。このホロコーストという悪魔の如き …

Lwp77 – アダム・スミスの「共感の交換」

ちょうど「哲学入門」の本編でアダム・スミスからマルクスへ至る経済学史をちょっとだけ概観したので、ニコラス・フィリップソン(永井大輔訳)『アダム・スミスとその時代』(白水社、2014年)を読み直しております。 このコンテン …

Lwp76 – 書評:マイケル・ボーンスタイン&デビー・ボーンスタイン・ホリンスタート(森内薫訳)『4歳の僕はこうしてアウシュヴィッツから生還した』NHK出版。

マイケル・ボーンスタイン&デビー・ボーンスタイン・ホリンスタート(森内薫訳)『4歳の僕はこうしてアウシュヴィッツから生還した』(NHK出版)戦慄を覚えつつ読了する。 このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。→ ロ …

Lwp75 – 書評:E・ヤング=ブルーエル(矢野久美子訳)『なぜアーレントが重要なのか』みすず書房。

個人的な印象から語ろう。2011年の東日本大震災以降、ひとはアーレントの著作をよく読むようになったのではないかと思う。それを裏付けるかのように、新装版や新訳が次々と生まれている。 それもそのはずである。 このコンテンツを …

Lwp73 – 書評:矢野久美子『ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者』中公新書。【無料】

全生涯をかけて人間を「無効化」することと対峙し続けたユダヤ人の女性思想家がハンナ・アーレントである。本書は、その強靱で根源的な思索の軌跡を浮かび上がらせる最新の評伝である。新書で人物一人を語ることほど難儀はないが、本書は …

Lwp72 – 「私」は「私である」ことを証明できない。

哲学とは、自明であると思われていることがらが、実際のところ、自明ではないことを明らかにしてしまうものですから、七面倒臭いことをいうよりも、黙って仕事しろよっていう社会においては忌み嫌われる営みです。 このコンテンツを閲覧 …