Lwp1 – はじめに【無料】
放佚無慙に居直りを決め込むのでもなく、極端な「かくあるべし」の奴隷になるのでもない在り方は可能なのだろうか。歩きながらいくつかのオルタナティブを考えてみたい。
大事な何かをその手に取り戻す実験場。政治、宗教、生活、歴史、経済など各界の論客たちが思い思いの言葉を綴ります。
放佚無慙に居直りを決め込むのでもなく、極端な「かくあるべし」の奴隷になるのでもない在り方は可能なのだろうか。歩きながらいくつかのオルタナティブを考えてみたい。
筆者は2003年4月から足かけ13年あまり、創価女子短期大学において教養科目の「哲学入門」を担当してきた。哲学というと、堅苦しいイメージがあるが、人間が困った時、考え直そうとした時、その原点となる考える材料というのはその実相である。本連載では、学生に配布した講座「哲学入門」のレジュメを下敷きに、筆者自身の「哲学入門」を改めてまとめてみた。「哲学」とは憶えるものではなく「哲学する」ものだが、その一助になれば幸いである。
本連載では、いわゆる古典名著と呼ばれる、主として哲学や文学に関連した著作を紹介する。古典名著とは先人たちの悩みとの格闘の軌跡のこと。その格闘を参照することは現代に生きる私たちにとっては何より糧になる。人間にしか出来ない読書という営みを通して「人間とは何か」を考えてみたい。