Lwp110 – 書評:アミン・マアルーフ(小野正嗣訳)『アイデンティティが人を殺す』ちくま学芸文庫、2019年。

集団への帰属欲求が、なぜ、異なる他者に対する恐怖や殺戮へと易々とつながってしまうのか? 著者は、レバノンに生まれ、フランスで長年生活している作家が「アイデンティティ」という言葉について考えをめぐらせたのが本書である。母語はアラビア語で宗教はキリスト教である。複数のアイデンティティと文化の境界線で生きてきた著者の葛藤をモチーフにしながら、新しいアイデンティティのあり方を考察している。

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