ぼくは伯父さん0 – はじめに【無料】

1950年代のフランス映画で最も好きなのがジャック・タチ(監督・脚本・出演)の『ぼくの伯父さんの休暇』という作品があります。南仏の避暑地にやってきてバカンスを楽しむユロ氏は、行く先々でコミカルな騒動を引き起こします。しかし、ユロ氏は一向に気にせず、飄々と人生を楽しんでいます。

初めてこの作品を見た高校生のころ、こういう大人になりたいと願っていたのですが、気がつけば、ユロ氏を演じたジャック・タチの当時とほぼ同世代になってしまいました。はやく「大人になりたい」と希い、時を刻んできたつもりですが、果たして同じような人間になれたのかは疑問です。

ただし気分は、「ぼくの伯父さん」のままです。同じように少し立ち止まり、あるいは少し速歩きしながら、暮らしと世界を顧みてみようと思います。

執筆者プロフィール

氏家法雄
氏家法雄アカデミズム底辺で生きるヘタレ神学研究者
氏家法雄 アカデミズム底辺で生きるヘタレ神学研究者。1972年香川県生まれ。慶應義塾大学文学部文学科(ドイツ文学)卒。立教大学大学院文学研究科組織神学専攻後期博士課程単位取得満期退学。鈴木範久に師事。キリスト教学、近代日本キリスト教思想史、宗教間対話基礎論を専攻。元(財)東洋哲学研究所委嘱研究員。千葉敬愛短期大学(倫理学)、創価女子短期大学(哲学)、創価大学通信教育部にて元非常勤講師。論文には「姉崎正治の宗教学とその変貌」、「吉野作造の『神の国』観」、「吉満義彦の人間主義論」など。ええと「うじいえ」ではなく「うじけ」です。

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