名著を読む19 – 夏目漱石『私の個人主義』を読む
◇ 漱石の問い 私はこの世に生れた以上何かしなければならん、といって何をして好いか少しも見当がつかない。私はちょうど霧の中に閉じ込められた孤独の人間のように立ち竦(すく)んでしまったのです。そうしてどこからか一筋の日光 …
大事な何かをその手に取り戻す実験場。政治、宗教、生活、歴史、経済など各界の論客たちが思い思いの言葉を綴ります。
◇ 漱石の問い 私はこの世に生れた以上何かしなければならん、といって何をして好いか少しも見当がつかない。私はちょうど霧の中に閉じ込められた孤独の人間のように立ち竦(すく)んでしまったのです。そうしてどこからか一筋の日光 …
書物にはわざわざ解説するよりも、「とにかく読め」と言うほかないものが存在する。詩集や画集といった類がそれに該当するが、それでも、「とにかく読め」という妥当性を無理やりひねり出して、すなわち余分としか言う他ない「解説」とい …
哲学入門38 – 3.3 前史(9) ニーチェとニヒリズム(1) 前回の哲学本編では、ニーチェを取り上げ、その1として、寄る辺なき時代を生きる哲学としてニヒリズムの思想を概観した。ニヒリズムと聞けば、虚無主義 …
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フランス・ドゥ・ヴァール(柴田裕之訳)『道徳性の起源』(紀伊國屋書店)は、人間に固有とされる道徳性とは、教育によるだけでなく、生物としての個体に潜在するものではないかと示唆する一冊で非常に興味深く読んだ。本書はボノボとチ …
(前回までのあらすじ) 前回の哲学入門では、ジェレミー・ベンサムとジョン・スチュアート・ミルを取り上げ、功利主義を紹介した。功利主義とは、社会全体の快楽の増大や苦痛の減少を基準にして、道徳や立法の判断をするべきだという考 …
https://twitter.com/ujikenorio/status/1044528612508979200 9月25日、新潮社が雑誌『新潮45』を休刊にすると発表した。 筆者は本連載「名著を読む」を通して、古典的 …
領土問題は全て政治的に「構築(construct)」された産物である以上、それはどこまでもアポステリオリな事柄である。あるがままのそれをアプリオリと認識するひとは常に「領土の罠」に穽っている。本書はボーダースタディーズの …
【質問】 ハンドルネーム:チュンヒー 氏家先生 いつも興味深く先生の投稿を拝読しております。先生にご質問する機会が与えられましたので、先生のお考えをお聞きいたしたく質問させていただきます。どんな組織でも「一致団結して」「 …
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